休職したての4月。もう全身がむくんで鉛の鎧の上にさらに水のベールに包まれたような全身倦怠感でした。重力5倍の世界、と表現することがあるそうです。うん、そんな感じな世界で生きてます、みおしん。
皮膚はパツパツで今にも張り裂けそうで、全細胞がむくんで脳もむくむく。圧迫感のせいで、正常に使える余白が全然ない。頭がよく働かないのです。頭蓋骨の骨融合が解離して頭や顔が破裂するのではないかとすら感じていました。
記銘力障害と集中力低下、情報処理能力も格段に下がり、少し前に話したことも忘れるように。10年前寝たきりになった時の症状が多発。
指も重たく、ものをつかんだりするコントロールがうまくできなくなりました。食べ物はボロボロこぼす。やたらものを落とす。当然脚も重たいのでつまずきやすくなりました。
回復タイムだった入浴ですら、10分程度で疲れ切って入っていらず、シャワーの間のわずかの時間も立っていられなくなりました。
また、1日12時間寝る日もあったり、体調の動向が全然読めなくなりました。せっかく7年かけてバランスをとっていたのに総崩れです。
でもここで終わるわけにはいかない。ここまで来たならきっとまた出来ることはあるはず、と、動ける日は情報を取りに行きました。
JUST DO IT!
だんだん社会の流れや仕組み、自分の欲しい情報だけとる方法、同じ志の人を見つけやすくなってきた6月。嬉しい反面体調は相変わらず。
寝込む時間がタイムロス。勿体ない。
なんとか一日の消耗を減らせないか。
原点に戻ると、やっぱり「移動」の消耗が一番無駄で、どうにかしたい。
電動車椅子、WHILL。
君の出番だ。
「WHILL、使ってみようと思ってて。」
以前、職場で口にしたら「そんなのはダメでしょう、体力がさらに無くなる。若いんだから動け。」と言われたことがありました。立つ歩くの、仕事以外の消耗を抑えて仕事の効率上げる前向きな使い方なんだけどな、話最後まで聞いてくれないな…と寂しい思いをしました。
はてさて、休職して療養してると言えど、歩けるし走れる私を、周りは受け入れてくれるだろうか?と、やはり不安はありました。でももうほかに手も浮かばない。やってみよう。
勇気をだして今回初めて伝えた友人は、「WHILL?…( ・∀・) イイネ!」と、すんなり受け入れてくれて、光の速さでレンタルの手配まで手伝ってくれました。一緒に遊んでいる合間合間にみせる極度の疲労を見ていた友人からしたら、全然不思議じゃなかったようでした。
ほかの友人たちも、筋力低下や廃用症候群を心配する声はいくつかありましたが、私は「無駄な消耗を抑えて好きなことするため」だと、くどくど説明せずに使い始めました。
1か月ほどすると、「1日3000歩台だと、次の日にひどい疲労は残らない。通常レベルの身体の重さでいける。」という法則を見出しました。歩きすぎた日、活動的な日の翌日はしっかりと安息日を設定。徐々に、予定を入れられるようになりました。
皆にも実際WHILLに乗ってもらって体験してもらうことにしました。8割面白がってノリノリで、1割は壊すと申し訳ないと遠慮、1割はこわごわと。新しいものに出会った時の人間の反応はさまざまでそれを見ているこっちも面白くて勉強になりました。
勇気を出して乗り始めたWHILLでしたが、思わぬラッキーなこともたくさん起こりました。
その話はまた次回以降。
そんなわけで、「車椅子は障害者の乗り物」という固定概念を飛び越えて、痛みや疲労でも車椅子を使っていい、むしろ誰でも車椅子を乗っていいんだよ、という新しい価値観を提案しで行こうと思います。
そう!車椅子に乗ることへのボーダレス!
we gotta borderless!